統合失調癥の適応で歐州醫薬品庁が申請受理
大塚製薬株式會社(本社:東京都、代表取締役社長:井上眞、以下「大塚製薬」)とH.ルンドベックA/S(本社:デンマーク、コペンハーゲン、社長兼CEO:デボラ?ダンサイア、以下「ルンドベック社」)は、6月16日(英國時間)、成人の統合失調癥の適応で、アリピプラゾール2ヵ月持続性注射剤(LAI)の醫薬品販売承認申請(MAA)が歐州醫薬品庁(EMA)に受理されましたのでお知らせします。
本剤は、シングルチャンバー型プレフィルドシリンジ製剤で2ヵ月に1回筋肉注射を行います。承認されれば癥狀が安定した成人の統合失調癥維持療法を適応とする、歐州で初めての2ヵ月投與型の抗精神病薬LAIとなります。
統合失調癥患者さんにおける服薬アドヒアランスは一般的に低く*1、アドヒアランスの不良はさらなる再発の最も強い予測因子であることが分かっています*2。長時間作用型のLAIは1回の注射で持続的な薬物血中濃度の維持を可能にし、毎日服用しなくてもよい製剤であることからアドヒアランスの問題を軽減し、患者さんの良好な転帰に寄與する可能性があります*3。また、初期の統合失調癥において、LAIは経口抗精神病薬と比較して再発率を低下させることが示されています*3,*4,*5。
本申請は、統合失調癥または雙極Ⅰ型障害の成人患者さん266名を対象に、アリピプラゾール2ヵ月LAI 960mgの安全性、忍容性および薬物動態について、エビリファイ メンテナ(アリピプラゾール1ヵ月製剤)と比較した32週間の薬物動態試験の結果により行われました。主要評価項目であるアリピプラゾール2ヵ月LAI 960mgとエビリファイ メンテナ400mg 1ヵ月に1回投與の血中濃度において同等性が確認され、複數回投與においても良好な忍容性を示しました。また、エビリファイ メンテナ400mg 1ヵ月製剤と比較して新たな安全性の懸念は認められませんでした。
【アリピプラゾールについて】
大塚製薬が創製した世界初のドパミンD2受容體パーシャルアゴニスト作用をもつ抗精神病薬です。1日1回投與の錠剤、口腔內崩壊錠、內用液、月1回投與のLAI製剤などが発売されています。大塚製薬とルンドベック社は、2011年に中樞神経疾患領域におけるグローバル?アライアンス契約を締結しました。